自動給水装置の作成


装置作成の経緯…必要に迫られて

夏場に限らず,春でも秋でもとにかく1週間以上にわたって留守にするというのは,非常にプレッシャーの多いものです.果たしてベランダの植物たちは元気だろうかと,遠くに居ながら大阪の天気予報(最高気温/最低気温)が気になります.そんな中でも一番の問題はなんと言っても「給水」.そこで,身近にあるペットボトルで自作自動給水装置を作成してみました.自動とは言うものの,動力は何も使っていません.吸水性のある綿ロープに水が浸透していく原理を利用したものです.昔ニフティのフォーラムで話題にのぼったものを,適当な材料で作ってみました.

<材料>

  • ペットボトル
     給水タンクの役目.
  • 綿ロープ
     1本分は約70cm.両端を結ぶ分,塩ビ・チューブより長さが必要.今回使ったのは径4mm.
  • 塩ビのチューブ
     1本分は約60cm.綿ロープの径より大きい事が条件.今回使ったのは内径5mm,外径6mm.
  • 針金
     塩ビのチューブに綿ロープを通すために使用.従って,塩ビ・チューブ1本分よりも長いこと.
  • ハサミ
     綿ロープや塩ビ・チューブをカットするのに使用.
  • セロハンテープ
     綿ロープを針金に通す際に,綿ロープと針金をくっつけるために使用.
写真:揃えた材料

<作成手順>(ハサミ・針金等の利用時は,けがをしないよう注意すること)

1.綿ロープ,塩ビ・チューブをそれぞれ必要な長さにカットする.

2.針金の先を曲げて,糸通しのようにしておく.針金自体は出来るだけまっすぐの方が良い.

写真:折り曲げた針金の先
針金の先端

3.綿ロープの1端を結び,もう1端を針金を使って塩ビ・チューブに通す.針金と綿ロープの固定にセロハンテープを使っても良い.

写真:左から テープで綿ロープを固定,塩ビ・チューブに針金とロープを挿入,綿ロープ通し完了
  

4.通った綿ロープの端も結ぶ.

写真:綿ロープの両端は下記のように結ぶ,右は1本が完成した状態
 

<利用>

ペットボトルに水をいっぱいまで入れ,ロープの片方を浸す.2リットル・ペットボトルの場合は,ロープ4本まで入れる事が出来る.ロープのもう片方は鉢の土の中へ数センチ押し込む.割り箸を使って押し込むと入れやすい.

写真:土の中にロープを埋め込んでいる状態

<感想>

1〜2週間ほどの不在では,春・秋には充分実用になると思う.ただ,やはり初めて利用する時は,不在前に実際にセットしてみて,水の減り具合や,給水の具合をチェックする必要がある.一度綿ロープの代わりに「たこ糸」で試した事があるが,さっぱり給水せずに鉢は完全に水切れ状態になった事があった.大失敗であった.

また,夏の暑い時期には遮光率の高い寒冷紗との併用で,2週間を耐えた鉢もあったが,やはり水切れに弱い植物はかなり辛そうだった.弱い植物には,1鉢に2〜3本のロープ(保険のため別ペットボトルで)を埋め込んでおいた方が良いかもしれない.