蓼科高原だより:その102(2013/08/08〜08/20)

庭のトロパたち(08/08)
大阪で猛暑続きだった中,まさかの発芽で驚かされた今年初挑戦のT. huigrense.大阪に置いておけないので蓼科に連れて来た.先輩huigrenseは無事にしていたのでまずは一安心.涼しくなるまで蓼科で成長してもらおう.

写真:huigrense1号,2号
 

2株地植えにしたmoritzianumも1株はまだ花がチラホラ咲いている.両方の株で1粒ずつ種を収穫した.そしてポット植えのものは成長はしているものの花芽はまだ見られない.こちらはいつ初花が咲くのか興味津々.

写真:moritzianum
  

ポット上げして様子を見ているspeciosumはたいして伸びず,葉もあまり元気が無い.きっと暑すぎるのだろう.数株ポットあげしているsmithiiやfintelmanniiは元気に過ごしている.地上部の無かったpentaphyllumはポットの端からニョキッと茎が出て来た.

写真:speciosum,smithii,fintelmannii
   

八ヶ岳薬用植物園(08/10)
どこへ行っても混雑しているこの時期,定番のランチ場所である八ヶ岳薬用植物園へ行ってみた.園内はお客ゼロ?と思うほど駐車場の車も少ない.風の通る東屋でランチを済ませ,園内を散策.全国的に暑い日々が続いている中,先日小淵沢では35度を記録したとか.それと同様の暑さになりそうな中,汗だくになりながら水分補給しつつ歩いて行った.

写真:背の高いフェンネルとその花,ブッドレアのフサフサな花
  

フェンネルも背が高いがヨツバヒヨドリも背が高い.見上げて写真を撮ることになる.

写真:満開のオミナエシ,これも背の高いヨツバヒヨドリとその花
  

わが家のキキョウはちょうど花盛りだが,こちらのキキョウは既に盛りは過ぎていた.

写真:トウゴマ(ヒマ),キキョウ
 

果樹コーナーではブルーベリーが色づいており,マルメロ,カリンは実が大きく成長していた.

写真:ブルーベリー,マルメロ,カリン
  

アケビは実だくさんで重たそう.遠目にも目立つオレンジ色はコオニユリだった.

写真:パーゴラに実だくさんのアケビ,そのアップ,オレンジが鮮やかなコオニユリ
  

得体の知れないつる性植物がパーゴラにしがみついているが何だろう?と調べてみるとこれが「ガガイモ」と判明.花はやけに毛深い.図鑑によると葉は毒を含むそうだが,アサギマダラの幼虫は平気で食べるとのこと.ということはこの辺りもアサギマダラが来るのかもしれない.海外にも飛んでいく蝶だからどこに出没しても不思議ではないが.

写真:ガガイモ
  

ハーブ・コーナーで咲いていたきれいな花は「オオセンナリ」.初めて花を見た.青ナスタのような配色に惹かれるが,札には「毒草」と書かれている.きれいな花だが要注意と言うことか.別名は「Apple of Peru(ペルーのリンゴ)」だそうで南米ペルー原産の一年草.青ナスタと似ていると思ったら自生地も似たようなトコだったとは.ナス科っぽい姿だと思ったらやはりナス科.学名はNicandra physalodes.そういえば昔,海外から購入した種のおまけでニカンドラの種が付いてきて,種まきしたら似たような花が1つだけ咲いたっけ,と思いだした.

写真:オオセンナリ
  

春の山菜で有名なタラノキが開花中.ノリウツギは今年は花が遅いのかな,今が満開.

写真:タラノキ,ノリウツギと花のアップ
  

エキナセアは暑さも平気で元気.アルパイン・スカビオサはやけに背が高くビヨヨーンと伸びている.背丈のわりに花は小さい.アーティチョークも盛りをやや過ぎた感じ.エキナセアの名札には「エキナセア・プリマドンナ・ディープピンク(Echinacea purpurea 'Primadonna Deep Pink')」と書かれていた.どこで販売されているんだろう?と調べてみると玉川園芸(日野春ハーブガーデン)でなるほど,と思ってしまった.というのも私は以前アルパイン・スカビオサを日野春ハーブガーデンで買っていて,ここにもあるので「あれ?」と思ったのだった.

写真:エキナセア,アルパイン・スカビオサ,アーティチョーク
  

蓼科湖・彫刻公園(08/11)
夏休みのところも多いのか,こちらはにわか人口が増加している.普段ひっそりとしている周辺もザワザワしていて落ち着かない.そして毎日やたら暑い.30度越えも既に何日もあるが,この日は特に今までの最高で32度もあった.

少しでも標高の高い所へ…という訳で蓼科湖の彫刻公園とその周辺を散策した.いつもは人っ子一人いない所だが,さすがに夏休みでここにも人がまばらに歩いている.きれいに芝生が手入れされ,点々と置かれた彫刻を見て回る.

ビックリしたのは青ケシ・コーナー.名札には「ヒマラヤの青いケシ メコノプシス・グランディス」とある.「えっ,いつの間にこんなモンが!?」と思ってしまった.花は当然終わってしまっていたが,このコーナーが来年も続いていると嬉しい.数株青ケシがあったうち,花が咲いたと思われるのは1株のみ.後は株の充実を待って,ということだろう.来年ここに来る楽しみが出来た.

写真:青ケシ・コーナー


終わった花の手入れは出来てないが,ナスタが元気そうに咲いていた.こういう光景を見るとさすが高原,と思ってしまう.

写真:ナスタたち
  

園内には北村西望の作品を中心に彫刻が点々と置かれている.

写真:園内の光景
 

  

 
庭の花たち(08/15)
今年の夏は異様に暑い.まさか蓼科で最高気温32度を体験することになろうとは思ってもいなかった.最低気温はだいたい18度をキープしているが,最高気温は30度に達する日が多い.そしてほとんど雨が降らない.諏訪湖の花火大会だった日,蓼科入りして初めてまとまった雨が降った.諏訪湖周辺では雷付きの豪雨で花火大会が中止となり,高速道路は通行止め,JRは運転見合わせで帰宅困難者が多数出た.よりによってこの日に降るか?と思った人が多かったことだろう.

暑さにめげず庭で咲いている花たち…冬越しした球根で開花したダリア,あらたに追加購入したダリア開花株,冬越しして一回り大株になったキキョウ,花茎が伸びて倒れながら咲いているバーバスカム・二グラム.

写真:ダリアたち(黄色と赤が冬越し球根から,後は新入り)
   

写真:キキョウ,バーバスカム・二グラム
   

春に苗を持ってきたものの遅霜にやられてしまい瀕死の重症だったナスタがここに来て持ち直し開花.冬越ししたムスクマロウも開花中で淡いピンクが可愛い.自生のカワラナデシコ(ピンク)と後で植えた白も開花.

写真:ナスタ,ムスクマロウ,カワラナデシコ;ピンクと白
   

原村実践農場の鉢花温室で購入した白のカンパニュラ,どこで買ったか忘れてしまった青のカンパニュラ,そして日野春ハーブガーデンで購入のピンク・ベルガモットも開花.ベルガモットは昨年植え付けて今年初開花.

写真:カンパニュラ;白,青,ピンクベルガモット
  

春にミヨシペレニアルガーデンで購入した斑入り2種(カラミンサとカリオプテリス)も開花中.

写真:斑入りカラミンサ・グランディフローラ,斑入りカリオプテリス・サマーソルベット
 

エダマメの小さな小さな花が咲いているのに初めて気づいた.一昨年くらいから土壌改良のため種を播いているエダマメだが,花を確認したのは初めて.それまで適当に小さな実が成って夏に1,2度茹でて食べていたが花には気づかなかった.いったいどんな花が咲いたのかと思っていたら1cmにも満たないこんな小さな花だったとは.

写真:エダマメと花のアップ
 

八ヶ岳薬用植物園その2(08/15)
二度目の八ヶ岳薬用植物園行き.コガネバナが咲き出している.ノカンゾウ満開.日中は暑いがナナカマドの紅葉を見て秋の気配を感じた.

写真:コガネバナ,ノカンゾウ,ナナカマドの葉
  

原村自然文化園(08/17)
真っ赤なエンビセンノウが咲いているかな?と期待して原村自然文化園へ.
駐車場から近い山野草園では大きなツリガネニンジンが倒れながら咲いていた.

写真:ツリガネニンジン


湿性花園へ行くとやはり赤は目立つ.いきなりエンビセンノウが目に入った.はるか彼方で咲いていたフシグロセンノウはズームで撮影.遊歩道の脇にはオミナエシ,ヤナギラン,フジバカマなど秋のメンバーが揃う.昨年は早い時期にトリカブトの開花を見つけて驚いたが,今年はまだだった.猛暑で葉が傷んでいたが無事に花は咲くかな?と心配.

写真:エンビセンノウ,フシグロセンノウ,ヤナギラン
  

写真:遊歩道,オミナエシ
 

写真:フジバカマ,アサマフウロ,トモエソウ
  

今年はギボウシの花が遅いように思う.あちこちで今頃開花しているのを見かける.

写真:ギボウシ
 

湿性花園から少し離れた場所でコオニユリがまだ健在,ツユクサのブルーがとても美しかった.

写真:コオニユリ,ツユクサ
 

やたら咲いていたのがワレモコウ.あちこちでこれでもか!というほど咲いていた.

写真:ワレモコウ
 

フィオーレ小淵沢(08/18)
アメリカフヨウが咲いたかと期待してフィオーレ小淵沢へ行ってみた.駐車場から園内ゲートへ行く際に通る場所で鮮やかな花色のサルスベリが満開.園内に入ると各所でガウラが満開.

写真:サルスベリ,ガウラ
 

誘引用の網を無視して(?)好き勝手につるを伸ばし,あちこちで咲いているアサガオたち.

写真:アサガオ
  

さすがに前回花盛りだったダリアなどは盛りを過ぎていたが,予想通りアメリカフヨウは開花が始まっていた.巨大輪で見事だが今年はやや花が小さめに感じる.

写真:アメリカフヨウ
  

フロックスもあちこちで開花中.

写真:フロックス:白とピンク
 

藤棚ではたくさんの実がぶら下がっていてユーモラスな光景.ヒマワリも各所に群生させられているが,雑草に負けていたり花が終わっていたりのところが多く,きれいに咲いているのは一箇所だけだった.花期をずらせるために時間差攻撃で植えられたのかもしれない.

写真:フジの実,ヒマワリ
 

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