蓼科高原だより:その11(2001/09/08〜9/24)

天気図で2つの台風が日本近海にあるのを横目で見ながら蓼科へやってきました.前回も台風の影響で帰阪日を1日早めたのですが,まさに台風シーズンです.まず,庭の見回りをしましたが,樹木の小枝が折れてたくさん落ちていた他は,前回の台風の被害は特にありませんでした.背の高いエキナセアがおじぎをしていたくらいで済んで,ホッとしました.また,留守中の気温は,最高26度,最低12度となっていました.

蓼科の庭では,今年も大阪から持ってきた植物たちが無事に夏越ししました.留守中はもちろん,あまりに晴天続きでカラカラの時以外は大した水やりもしていませんが,皆無事に夏を越した事を思うと,樹木に囲まれた環境に感謝するとともに,地植えの底力を感じる次第です.こちらで夏越ししたのは,ナスタはもちろん,イランイラン,夜来香,ワカタイ,シクラメンなどです.

写真:左から 夏越ししたイランイラン(手前の鉢植え),ワカタイ,自生のシソ開花
イランイラン ワカタイ シソの花

シクラメンは,前回帰阪の間際に写真を撮ったものと比べると,知らない間にずいぶん葉が増えて成長したのが分かります.特に種から栽培していた黒ポット植えのチロリアン・ミニは,葉が1枚しか無かったのが4〜5枚にまで増え,また葉の模様もハッキリ出てきたので驚いています.業者さんでも夏の間,信州の高原へ株を移動させて夏越しさせる事がある,という話を聞きましたが,やはりこの辺りの気候はシクラメンに向いているのでしょう.そういえば,近辺を車で移動中にシクラメンの栽培ハウスを見た事があります.

写真:桜の木の下で夏越し中の鉢植えのシクラメン達(8/18撮影)
左から パステル・オレンジ,チロリアン・ミニ,ガーデン・ミニ
シクラメン1 シクラメン2 シクラメン3

写真:桜の木の下で無事に夏越しした鉢植えのシクラメン達(9/08撮影)
シクラメン1 シクラメン2 シクラメン3

さて,夏越しは無事に終えたので,今度は冬のことを考えないといけません.当然蓼科の厳しい冬は越せない植物たちが多いので,それらは皆大阪へ連れ帰らなくてはなりません.鉢植えの物は良いのですが,地植えにしたものは鉢上げして持って帰らなくてはならず,またその準備と荷造りで苦労しそうです.(^^; (09/10記)


メアリーローズガーデン
長野県佐久市にあるイングリッシュ・ガーデンです.ドライブ中,たまたま看板を見つけて立ち寄ってみました.高台に建ったおしゃれな建物が目を引きます.中に入ると,その広さと洗練された庭造り,そして何より訪れた家族連れが思い思いにくつろいでいる姿に,今までのイングリッシュ・ガーデンのイメージがすっかり変わってしまいました.なんせ芝生の上を子供達が目を輝かせながら裸足で走り回ったり,転げ回ったりしているのです.それを見守るお父さん,お母さんもくつろいだ様子で芝生に座ったり,寝ころんだりしていました.イングリッシュ・ガーデンは言うまでもなく,普通の公園でさえ「芝生養生中 立入禁止」の札を見慣れた目には,とても不思議な感じがしました.

写真:左から ボーダーガーデンから眺めた建物,ローズガーデンの一角, English Rose メアリー・ローズ
メアリーローズガーデン建物 ローズガーデン一角 メアリーローズ

高い2つの塔にはらせん階段(昇り専用と下り専用の2つの階段)があり,上に行けば庭園全体が見渡せるようですが,今回は訪れた時間が遅かった事もあり,2階まで行っただけで最上階まで行くのは諦めました.途中の階はミニ・ギャラリーになっているようで,庭園の四季折々の写真が飾られています.

写真:左から らせん階段昇口,階下を望む,塔の1階部分,塔の1階からガーデンを望む
    

写真:左から グリーンエリア,元気に咲くエキナセア,ハーブガーデン一角のナスタチウム
  

まずは庭園を一巡りし,お茶のセルフ・サービス・コーナーでコーヒーを頂きました.そこで,「お使いになったカップは記念にお持ち帰り下さい」という貼り紙にまたまたビックリ.デミタス・カップほどの大きさのお洒落なカップです.入場料は1000円だったのですが,施設の運営・管理,庭園の維持・管理を考えると「まぁ,これくらいコストはかかっても仕方ない」と最初は思っていたのですが,どうも利益追求型の観光施設とは思えなくなってきました.

お茶のコーナーにおられた方に話しかけて伺ってみると,それもそのはず,ここは日本N.G.S.(The N.G.S. Japan)の発信地だったのです.そしてお話をして下さったのは,これまたビックリ,The N.G.S. Japan代表の谷口さんという方でした.

彼女によると,2001/6/6に「英国ザ・ナショナル・ガーデンズ・スキーム」(The N.G.S./通称「イエローブック」)のダフネ会長を式典に招いて,このガーデンから「庭園を楽しんで頂き,そしてその中から生まれた皆様の暖かな善意ある御心としての入園料より、チャリティ団体ヘ寄付する」という目的の団体「庭園福祉物語」(The N.G.S. Japan)が発足,このガーデンを拠点にして現在活動しているという事です.また,「英国The N.G.S.」ばかりではなく,「英語ザ・ナショナル・トラスト」(The National Trust)とも協力関係を結び,庭園を通して英国と日本との文化交流を盛んに行う,との事です.

帰りに寄ったショップには,道理でナショナル・トラストのグッズも並んでいました.また,そこではMr.Fothergill's の種も販売されており,ナスタチウム"エンプレス・オブ・インディア"の種を見つけて購入しました.これでまた種袋コレクションが1つ増えます.(^o^) しかもこの種,¥230(税別)という値段で,以前園芸店で買った時はどの品種でも300円以上したような記憶があったので,ずいぶん安く感じたのですが,種袋の裏を見るとMr.Fothergill'sの日本総代理店,アールスメール経由の種でした.

メアリーローズガーデン
長野県佐久市大字根岸 Tel.0267-63-8739 Fax.0267-63-8729

The N.G.S. Japan
東京オフィス Tel.03-3782-8977 Fax.03-5749-2322
ガーデンオフィス Tel.0267-63-8739 Fax.0267-63-8729


9/22の朝,寒いなぁと思って外の最低気温を見に行ったら7度しかありませんでした.道理で寒いはずです.庭で花盛りだったゲンノショウコもこの寒さで勢いが衰える事でしょう.ゲンノショウコはフウロソウの仲間で,庭のあちこちに自生しています.いつも葉ばかり目についていて,いつ花が咲くんだろう?と思っていたのですが,9月中旬頃が一番の花盛りのようです.

写真:ゲンノショウコ(9/12撮影)
ゲンノショウコ1 ゲンノショウコ2 ゲンノショウコ3


栗,栗,くり!!
家の近所を散歩していると,あちこちに栗が落ちています.最初はどんな小さな栗でも拾っていたのですが,だんだん慣れてくると出来るだけ大きく皮がむきやすいものを狙うようになります.まだイガに入ったままのものも靴を利用して足でうまくこじあけられるようになりました.こちらでは既に2回,栗ご飯を楽しみ,また食べきれない栗はとりあえず湯がいて(そうでないと虫が凄いので)冷凍しました.スーパーで「栗むき器」なるものも購入し,今回は「栗ざんまい」といった感じでした.キノコも既に出ていますが,まだ見慣れたジコウボウ(ハナイグチ)は出てきません.よその土地では見かけたので,ウチでもそのうち出てくるだろう,とのんびり構えています.

写真:落ちている栗,拾った栗
栗1 栗2 栗3

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