蓼科高原だより:その22(2002/11/09〜02/11/25)

寒波到来・・・恐怖の庭の様子
11月と言えば落葉松が地面を黄金色に染める季節なんですが,今年は異様に冬の訪れが早く,蓼科到着時に見た温度計は,最低気温マイナス3度を指していました.そのせいで地植えのナスタたちはすっかり「おひたし状態」です.10月下旬から11月上旬にこんな低温になるなんて…「聞いてないよ〜(T_T)」と叫びたかったです.とりあえずナスタたちは室内に取り込みましたが,復活するかどうかは微妙なところです.(かなりヤバそう(-_-;))

一方,種まきして置いていた青花ナスタのセル・トレイ(四角いマスがいくつも連結している形のトレイ)からは数本の発芽が見られました.ただ,これは土も凍っているので「生きているのか,冷凍状態で茎の青さを保っているのか??」よく分かりません.セル・トレイの底をグッと押すと,凍った土が四角い形でポコンと出てくる感じです.また駄温鉢で種まきしていたレピドムやポリフィラムからも発芽が見られました.これら全てはしばらく様子見です.

写真:左から 悲惨なナスタたち(-_-;),凍った土(見えるかな?)から発芽していた青花ナスタ
悲惨な状態のナスタたち 凍った土から発芽した青花ナスタ

こんな寒波にも負けずに青々としていたのが地植えシクラメンたちです.原種系に近いガーデン・ミニなんかは特に強そうな感じで,葉の数を着々と増やしながら「え?そんなに寒いですか?」と言っているようです.(^o^) ガーデン・ミニと言えば,夏に種まきしたものもビッシリと発芽していました.また,夏の間に葉が全て落ちてしまって心配していた「パステル・オレンジ」もどうやら落ち葉の下で復活の兆しで,新芽が動き出していました.ヘデリフォリウム,黄花シクラメンも発芽したチビ苗は元気にしていました.さっさと鉢上げしよう…と思っていたのですが,これだけ気候に順応している事を考えると,今度大阪に戻る直前に鉢上げした方が良さそうに思えます.

写真:元気なシクラメン 左から ガーデン・ミニ,パステル・オレンジ,ガーデン・ミニ発芽ラッシュ
ガーデン・ミニ パステル・オレンジ ガーデン・ミニ発芽ラッシュ

雪化粧した八ヶ岳
植物たちには試練の季節ですが,山は粉砂糖をまぶしたような白さで美しいです.寒くなると空気が澄んでくるので山のシルエットがクッキリ見えるようになります.山の美しさは冬が一番です.散歩していると,冬枯れに近づいた景色の中,真っ赤なモミジに出会う事があります.まるで秋の名残のようです.

写真:竜神池公園から見た八ヶ岳とズーム写真
八ヶ岳 八ヶ岳 

写真:秋の名残 モミジと竜神池のススキ
モミジ 竜神池のススキ

雪の麦草峠
11/20から冬季通行止めとなる麦草峠の様子を見に行きました.写真の標識には「メルヘン街道最高地点 麦草峠 標高2127m」と書いてあります.ご覧のように道路には既に雪が積もり,路肩部分は雪で盛り上がっています.この峠越えの道路は,今の季節でも北側斜面でところどころこのような状態になっており,冬季は閉鎖されるのです.

写真:雪の麦草峠(11/16撮影)
麦草峠

八ヶ岳をのぞめる名所
いつもお天気が良いと原村の実践農業大学へ行きたくなります.なぜなら,ここからは八ヶ岳が見渡せるからです.夏場は売店で野菜もたくさん販売されていますが,さすがにこの季節は卵や乳製品,加工品がメインです.この日は馬,羊,山羊の小屋の一角にウサギが2羽寄り添って並んでいました.ここでウサギを見たのは初めてだったので,記念撮影しておきました.(^o^)

写真:原村実践農業大学から見た八ヶ岳(11/17撮影)
原村から八ヶ岳をのぞむ

写真:寄り添うウサギたち
寄り添うウサギたち

凍った土の青花ナスタその後
凍った土から発芽していた青花ナスタたちですが,とりあえず簡易植え替えして戸外の軒下に避難させておきました.軒下とは言え戸外なので,寒い朝にはマイナス5度まで気温は下がっています.それでも青々とした姿を保っているので不思議です.青花ナスタたちはあの「きゃしゃな姿」のわりに,ここまで寒さに強いとは知りませんでした.

最高最低温度計 写真:最低気温マイナス5度

わが家の温度計です.11/20午前中に撮影したものです.
赤円内が最低気温を示しています.ご覧のようにマイナス5度です.
黄色円内が現在温度で,5度ほどです.青円内は前日の最高気温で9度ほどです.

写真:軒下で過ごしている青花ナスタたち;左端は全体像
軒下で過ごす青花ナスタたち全体像 軒下で過ごす青花ナスタ1 軒下で過ごす青花ナスタ2

寒さに強いと言えば,青花ナスタの仲間,シリアツムもそうです.昨年は堀上げ忘れた物がどうやら地下で越冬し,春先に新芽を出していて驚きました.という訳で,今年は横着して植えっぱなしです.(^^;そして,大阪から連れてきて株として植えたもの以外に,地面の10箇所くらいから芽を出しています.う〜ん,この調子だとこの区画はシリアツムに占領されるかもしれません….これだけ旺盛に芽を出すわりに花はちっとも咲きません.(-_-;)根域を制限して,ある程度根詰まり状態にしないと花芽が出来ないのかもしれません.

写真:地面のあちこちから芽を出すシリアツム
シリアツム1 シリアツム2 シリアツム3

長門牧場
女神湖を過ぎて佐久方面へ進んだ所に長門牧場があります.訪れた日は比較的暖かかったのですが,それでも標高1400mのこの地では,午後3時頃でも気温は7度で風が冷たかったです.

入口には親子牛が居て,牧場へ通じる道への良い目印になっています.広々とした景色が気持ちよく,時々ここを訪れるのですが,いつも訪れるのが中途半端な時間なので,レストハウスではお土産物を見るくらいで,まだ食事もお茶もとった事がありません.(^^;

写真:左から 長門牧場入口,レストハウスと蓼科山(右側の高い山)
長門牧場入口 レストハウスと蓼科山

乗馬コースもある牧場は眼下にまで広がり,さらにはるかかなたの山並みには浅間山までのぞめます.浅間山は白い噴煙をあげているようだったので,ズームを使って撮ってみました.

写真:左から 牧場風景(見えている山並みの1つが浅間山),浅間山のアップ
牧場風景 浅間山アップ

こちらで良く見かけるのがパックされた大きな物体です.白だったりグリーンだったりしますが,最初はなんだか分かりませんでした.たまたまドライブ中にパッキング作業をしている現場を目撃して,これが牧草だという事が分かったのです.これは,いわば動物たちのための保存食って事でしょう.

牧場内を散策していると,綿毛になったタンポポがたくさんあるのに気づきました.どれもこれも恐ろしく草丈が低いです.さすが標高の高さを感じさせます.そんな中,ただ一つ咲いているものを見つけました.地面にはいつくばるようにして咲いている姿は健気にも見えますが,それを通り越して「生へのおそるべき執念」みたいなものを感じます.

写真:パッキングされた牧草,タンポポ綿毛,咲いているタンポポ
牧草 タンポポ綿毛 タンポポ

駐車場近くの牧草地では,馬たちが草をはんでいました.柵の近くに来た馬には触る事もできますが「馬はかむことがあります」という看板がありました.(^^; 寒いのか座っている馬も居ます.ズームで彼らを見ると,目をつむっているので寝ているようにも見えます.お客の相手に疲れてしまったのかな?(^^;

写真:左から 草をはむ,寝ている(?)馬
  

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