蓼科高原だより:その32(2004/05/28〜04/06/10)初夏の蓼科

前回はまだストーブをつけ冬布団で過ごしていましたが,急激に暖かくなった今回はタオルケットと肌布団で休んでいます.初日はからだが気温に慣れていないのと家屋全体が冷え切っているのとで,夜少しだけストーブをつけました.翌日は外気温も急激に上昇,20度を超す暑さとなったのでストーブは不要でした.湿度が上がってきているので,そろそろ除湿できるエアコンの出番です.

雨が多くなるとアリが家の中に侵入して毎年悩まされます.今年も家の中はアリの死骸が山ほどあって,到着後一番の仕事は掃除でした.彼らも梅雨時期は家に侵入するのですが,ある時期にピタリと居なくなるのが不思議です.これも毎年の恒例行事の1つなのでしょう.

庭を見渡すと前に比べてより一層緑が濃くなりました.「うっそうとした状態」に近づき,野鳥たちの姿も見えにくくなっています.1輪だけベニバナイチヤクソウが咲いていました.昨年から草抜きの際に抜かないよう気をつけていたのですが,初めて咲いてくれました.葉はたくさん出ているので,もう少し咲いてくれないかなと思っています.オダマキのツボミを発見,近いうちに咲きそうです.前回咲き始めかけていたクローブピンク・カーネーションが満開を過ぎていました.

写真:左から ベニバナイチヤクソウ,オダマキのツボミ,クローブピンクカ・ーネーション
ベニバナイチヤクソウ オダマキのツボミ クローブピンクカーネーション

また数年前に地植えにしたミヤマホタルカズラとフウロソウの仲間(名札が行方不明),それに昨年頂いた黒フウロが咲いていました.

写真:左から ミヤマホタルカズラ,黒フウロ,フウロソウの仲間
ミヤマホタルカズラ 黒フウロ フウロソウの仲間

また早くもブルーベリーの花がチラホラ咲き,タイムが満開になっていました.前回チビ苗を地植えにしておいたナスタですが,ちょうどエンプレス・オブ・インディアの鮮やかな赤い花が咲いていました.

写真:左から ブルーベリー,タイム,ナスタチウム
ブルーベリー タイム ナスタチウム
ヒマラヤの青ケシ群落
5月末の休日,メアリー・ローズ・ガーデンへ行ってきました.というのも,まだ大阪滞在中(5/26)に「ヒマラヤの青いケシ1000株開花のお知らせ」というメールが届いており,気になっていたからです.

私も一昨年,青ケシの種(M. grandis)を蒔きチビ苗を蓼科の庭に定植,冬場2株だけ大阪に持ち帰って栽培していました.冬場マイナス15度にまで下がる気候でも,さすが青ケシ,高さ5センチにも満たないチビのくせにちゃんと冬越ししてくれました.6号鉢に植えた大阪組(あちこちのサイトを見ると鉢は10号のようにもっと大きい方が良いらしい)は葉が日に日に大きくなり,時折下葉が黄色く枯れてゆく以外は変化なしで,特にツボミの上がって来る気配もないまま現在に至っています.

で,ガーデンにはお昼前に到着,天気予報では午後から曇りだったので,まずは晴れているうちに何としてでも青ケシたちをカメラにおさめたいと思い,青ケシ・コーナーへ直行しました.ハーブ・ガーデン横の門をくぐり,昔はだだっ広い草原だった所に青ケシ群落を発見.第一印象は「うわ〜,でかい!」でした.草丈80センチほどの大きな株に「なるほど,これは大鉢が要るだろうな」と納得しました.青ケシにはいくつか品種があるようですが,ここのガーデンでは品種名までは記されておらず詳細は不明です.

青ケシ群落の間にまれに白ケシが混じっているのがご愛敬です.これは同じ品種の白花種でしょう.

写真:ヒマラヤの青ケシ群落
ヒマラヤの青いケシ群落 ヒマラヤの青いケシ群落

青ケシのアップ 青ケシは背が高い まれに混じる白花種

ご愛敬の白花種

メアリー・ローズ・ガーデンでは青ケシは夏越し出来ない(そりゃそうだろうなぁ〜,佐久の夏は日中35度にまで気温が上がるほど暑いから)そうで,大量の青ケシは枯死するのを待つだけなのか?と思うと「もったいない!」と思わずにはいられません.その点蓼科の庭なら楽に夏越しできるだろうから,全部は到底無理だけど5〜6株なら譲り受けてもいいなぁ〜なんて考えていたら「ヒマラヤの青いケシ販売中・1株1000円」の立て札が目に入りました.世の中そんなに甘くは無いんだと思った次第です.(^^;そういえば,苗コーナーは見ませんでしたが,そちらに品種名が記されていたのかもしれません…とここまで書いてオンライン・ショップがあるのを思い出し,見に行きました.どうやらここの青ケシは"Meconopsis betonicifolia"のようです.

下記はオフィシャルサイトのURLですが,ここの「本日の英国庭園」という所で今の状況を確認する事ができます.6/1現在,まだ青ケシは楽しめるようです.
http://www.mary-rose-garden.com/

今年は花が早いのか,ガーデンでは既にバラの花もたくさん咲いており,芳しい香りに包まれていました.これからバラの本格的シーズンが始まります.

フローラルガーデン小布施
「花で町おこし」で有名な小布施町にある,フローラルガーデン小布施へ行ってみました.かねてから気になっていた所ですが,高速道路を利用してもウチから約2時間(片道)かかるので,なかなか行く機会がありませんでした.よく手入れされたガーデンは,バラクラやメアリーローズガーデンに比べてずっと小規模(入園料もその分安くて?300円)ですが,温室があるのが特徴です.ちょうど温室では出品されたランの展示をやっていました.

写真:フローラルガーデン小布施のガーデン内
フローラルガーデン小布施;エントランス近く フローラルガーデン小布施;ナスタのハンギング フローラルガーデン小布施

フローラルガーデン小布施;庭園全体を見下ろす フローラルガーデン小布施 フローラルガーデン小布施;バラのアーチ

この日は6月初旬にしてはずいぶん暑く,半袖Tシャツ1枚でも歩いていると汗ばむ程の陽気でした.気温は27,8度といったところでしょうか.きっと夏場は厳しい暑さなんだろうな〜と思いました.

施設内にはオープン・ガーデン(個人宅を公開しているお宅の紹介)案内冊子が置いてあり,1部200円で販売されていました.今回は時間の余裕が無くそこまで回れませんでしたが,園芸好きで小布施訪問される方はぜひ回られると良いと思います.

建物内および外の売店では草花苗がたくさん並べられ,しっかりした苗のわりにリーズナブルな価格で好感が持てました.4種類のコリウス苗24株・800円についつい手が伸び,連れて帰る事になりました.(^o^)

また様々なパンフレットもあり,中に「おぶせの街はスニーカーサイズ」と書かれた簡単な地図があったのでこれを頼りに町歩きをしました.さすが「花のまち」らしく,通りにも個人宅にも様々な花が植えられ,特にバラなんかはシーズンという事もあってきれいに咲いていました.観光客の多いお土産店通りを一歩離れると,リンゴ,ブドウ,栗の果樹園が広がっています.リンゴは小さな実が少し赤く色づいており,ブドウは花が終わり小さなフサの形が分かるようになり,栗(小布施名物)は長い穂のような花の真っ盛りでした.確かに数時間もあれば町が一周できてしまう,そんなこじんまりとした町でした.「スニーカーサイズ」とはうまい表現だと思った次第です.

写真:リンゴ,ブドウ,栗
リンゴ ブドウ 栗

池田町ハーブセンター
ニュースで池田町ハーブセンターの事を見て,久々に行ってみる事にしました.何度か行った事がありましたが,今回は翌日「花まつり」が開催されるとあって,看板整備などの準備があわただしく行われているような感じがしました.ハーブ見本園もやや規模を拡大し,名札が整備されていました.ラベンダーが咲き始め,タイム類は満開で蜂がブンブン飛び交い.ピンクの花が目につくロックローズも咲いていました.

写真:左から ロックローズ,タイム,バニラグラス
  

温室では相変わらずナスタたちが咲いていましたが,何より驚いたのはエンジェルス・トランペットの巨大な株が3つもあり,それぞれ色違いの花を咲かせていた事です.前にこんなのあったっけ?といった感じです.また,パッションフルーツが咲き,実がなっていました.

写真:エンジェルス・トランペットの大株たち
エンジェルス・トランペット エンジェルス・トランペット エンジェルス・トランペット

写真:パッションフルーツと実
パッションフルーツ パッションフルーツの実

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