ヘルマン・グラショフ超八重ナスタチウム
ヘルマン・グラショフ/ダージリン・ダブル/マーガレット・ロング

1997/05月 超八重ナスタとの出会い

1997年のことでした.イギリスの種苗会社・T&Mのカタログは超八重(フルダブル)のナスタが載っています.ところが,これは苗でしか販売していないシロモノで,しかも日本への発送は取り扱っていません.そんな中,国内でこの品種を扱う業者を園芸雑誌で発見しました.早速連絡を取ってみると,注文はできれば20株以上でお願いしたい,との事でしたので,仲間を募って共同購入しました.

黒ビニールポットに植えられた超八重ナスタには,既に花芽がいくつか付いています.大急ぎで鉢に植え替えました.やはり根はしっかり回っていました.葉の数が10枚前後なのに花が付いて,なんだか痛々しそうです.

超八重ナスタ(Hermine grashoff)の入手先は(有)森水園 TEL.0265-86-2352 でした.

花の大きさは直径3〜4センチくらいです.
ヘルマン97年5月の様子


1998/03/06 初めての冬越し

種の出来ない超八重ナスタ.初めての冬越しはやはり不安なので室内で行いました.その結果,無事に冬を越せたのは良かったのですが,すっかり徒長して伸びきってしまいました.室内では出来るだけ日当たりの良い所を・・・・と考え,ベランダへの出入り口近くの棚に置いていたのですが,だんだん邪魔になってきたのでついに戸外へ出しました.太陽の光をいっぱい浴びて,どこまで伸びるのか興味津々です.(写真は98/02/09に撮影したものです)

ヘルマン98年3月の様子

その後,残念ながら数鉢あった超八重ナスタですが,98年夏の猛暑で全滅してしまいました.(T_T)


1998/12/31 転ばぬ先のバックアップ?

ところが,里子に出した先で順調に夏を越した株があると聞き,即座に増殖をお願いしたのです.おかげで再び超八重ナスタのヘルマン・グラショフに対面する事ができました.危機回避のため,頂いたうちの数株はまた別の方々にお分けして,みんなで冬越しに挑戦です.暖かい大阪では冬越しは比較的楽なのですが,雪だけは要注意.せっかく再会できたヘルマンですから,無事に冬越しさせたいものです.ところで,このヘルマン,暖かな12月の気候で大晦日に開花しています.(^o^)

ヘルマン98年12月の様子


2000/05/03 友人たちのおかげで超八重ナスタ・栽培継続

あれから紆余曲折を経ながら,株の更新やら里子の里帰りなどを繰り返し,今も我が家にはヘルマンが居ます.昨年夏も絶滅の憂き目に会い,栽培仲間に助けてもらいました.まさに持つべきものは友,というわけで皆さんに感謝です.ここでは6号鉢に植え,大株に成長した2株を紹介します.

写真左のヘルマンの横にある鉢,実はこれがダージリン・ダブル(苗を個人輸入したもの)の鉢です.まだまだ葉数が少なく,花を咲かせるには株の充実をはかる必要があります.(2000/5/5記)

ヘルマン2000年5月 ヘルマン2000年5月
2000/05/19 個人輸入したダージリン・ダブルが開花 

挿し芽で増やしたダージリン・ダブルに花が付きました.というか,数本挿し芽をして様子を見ているのですが,どうも花をつけたがる傾向が強いです.これは品種によるものか,気候によるものか良く分かりませんが,ヘルマンも今の時期,やたらと花を咲かせている所を見ると,季節要因かもしれません.

ご覧のように本邦・初公開(注:2000年当時)のダージリン・ダブルはヘルマンの色違いで,遠くから見るとフレンチ・マリーゴールドみたいに見えます.(^^; でも葉っぱはナスタチウムそのものです.花が咲いていなければ,普通のナスタチウムと見分けがつきません.イギリスから生植物として裸根(根をきれいに洗ってもらって,土が付いていない事,というのが検疫をパスするための第1条件)状態で届けられた時,既に干からび始めていた株があった中,ようやく根付いたのは8株中2株という厳しい状態でした.カード会社から明細が届いた時には1株当たり約5千円の買い物(株自体はそんなに高くは無いのですが,検疫証明書と根洗い等諸費用がかなり高かった)についてしまった…という,財布にも厳しいお買い物でした.(T_T) まぁ,挿し芽で増やせるのがせめてもの救いです.(^^; 

今後,夏を迎えるにあたり,まだまだ挿し芽を増産しないと…と焦ってはいるのですが,何しろ親株もなかなか大きくなってくれず,ちょっと心配な毎日です.

挿し芽で開花したダージリン・ダブル


2000/07/22 マーガレット・ロングとの対面

6月にマーガレット・ロングを入手しました.兵庫県在住の方から情報を頂くとともに苗まで頂き感謝しています.しばらくはバックアップ用苗を作成するため茎をカットし,株の体力温存のために付いていたツボミもすべてカットしました.それでずいぶんコンパクトな姿になっていたのですが,ふと気づくと1つ花が咲いていました.暑さにめげずによく咲いたなぁと感心しています.写真を撮った後は,株の養生のため花をカットしました.

マーガレット・ロング


2001/04/10 店頭に出回った超八重ナスタ

無事にヘルマン・グラショフ,ダージリン・ダブル,マーガレット・ロングは冬越ししました.中でもマーガレット・ロングは今,満開を迎えています.昨年の夏に見た花より大きく,花びらの枚数も多いように見えます.ヘルマンとダージリン・ダブルはまだつぼみの段階です.

写真:満開のマーガレット・ロング
マーガレット・ロング満開

ところで,前年マーガレット・ロングを譲って下さった方から,池田市にある【緑のマーケット・呉羽の里店】に,ヘルマン・グラショフとダージリン・ダブルと思える苗が入荷していたという情報を頂き,早速視察してきました.店内を探し回って,やっと隅の方にお目当ての苗を見つけました.「八重咲ナスタチューム」と紹介されていました.お店の方に品種名を訊ねてみましたがわかりませんでした.でもこれはどう見てもヘルマン・グラショフとダージリン・ダブルです.

それにしても昨年個人輸入してうまく根付いたのは2株だけ,つまり2株1万円ほどかかってしまった苗が,店頭で380円で販売されている所を目の当たりにして,さすがにショックでした.(~_~;)

写真:店頭にあった超八重ナスタ.
店頭の超八重ナスタ

記念に数株購入し,マーガレット・ロングと共に並べて写真を撮ってみました.花色の違いがお分かり頂けるでしょうか.
ダージリン・ダブルは,ヘルマン・グラショフやマーガレット・ロングに比べてこんもりした咲き方をしています.まるでキク科のマリーゴールドみたいです.ヘルマンはまだ小ぶりの花ですが,マーガレット・ロングもダージリン・ダブルも直径が4〜5センチの大輪で見事です.我が家で冬越ししたヘルマンとダージリン・ダブルの開花が待ち遠しいです.

写真:超八重ナスタ3兄弟・勢揃い
超八重ナスタ3兄弟勢揃い

写真:左から ヘルマン・グラショフ,マーガレット・ロング,ダージリン・ダブル
ヘルマン・グラショフ マーガレット・ロング ダージリン・ダブル


2001/04/20 超八重ナスタ3兄弟揃い咲き 

我が家で冬越ししたダージリン・ダブルとヘルマン・グラショフも咲き始め,冬越し3兄弟が全て開花状態になりました.花が開ききった状態では,マーガレット・ロングとヘルマン・グラショフはよく花の姿形が似ていますが,ダージリン・ダブルはちょっと異なった印象を受けます.ダージリンは他よりこんもりとした形で花弁の1つ1つの幅が広いようです.

写真:左から 冬越し組・超八重ナスタ3兄弟の開花,冬越し組のダージリン・ダブル
冬越し組・超八重3兄弟開花 冬越ししたダージリン・ダブル

写真:左から マーガレット・ロングとヘルマン・グラショフ,マーガレット・ロングとダージリン・ダブル
アプリコット・ツイストとヘルマン・グラショフ アプリコット・ツイストとダージリン・ダブル