ナスタの仲間たち(Tropaeolum属)−アルゲンティナム
Tropaeolum argentinum(トロパエオルム アルゲンティナム)


T.argentinumはカナリー・クリーパーに雰囲気が似ている品種で,花色は黄色,葉は丸みを帯びた形をしていて青ナスタのように切れ込みの深い葉ではありません.
何度か種を分けて頂き播いてみましたが,なかなか発芽せず….温度条件か,湿度条件か,光の条件か.試行錯誤は続きましたが,2010年にようやく花を見る事が出来ました.


2010年度秋〜2011年度春の栽培記録

2010/09
09/15 蓼科にて種まき実施.
種はSRGCメンバーさん(ドイツ在住)から分けて頂いたもの 8個.

09/23 大阪にて種まき実施.
種はSRGCメンバーさん(フランス在住)から分けて頂いたもの 約20個ほど.

09/30 大阪にて種まきしたものから2本発芽.

写真:発芽しそう(9/29),発芽(9/30)
 

2010/10

10/01 発芽したものを定植.他に2個発根の気配だったのでポリポットへ独立させた.1個は根の状態があまり良く無いので発芽するかどうか疑問.

写真:種まきポットでの発芽,定植したargentinum1,2号
  

10/23 蓼科から大阪に戻りチェックしたところ,やはり1株はダメになっていた.定植したものは元気で,もう1株のポリポット植えのものも少し成長していた.という事でポリポット植えのものは3号と命名.

写真:1,2,3号
  

10/27 北バルコニーで過ごしているargentinumの様子.グンと茎が伸びてきた.

写真:1,2号
 

10/29 1,2号に花芽らしきものを発見,日光不足解消のため北バルコニーから南ベランダへ移動.まだ株が充実してないのに花芽とは気が早い.

写真:1号と花芽,2号と花芽
   

2010/11

11/01 南ベランダで過ごしている1,2号の様子.茎はようやく輪っか支柱を伝い始めた.

写真:1号と花芽,2号と花芽
   

11/05 現在の様子.茎はまだ輪っか支柱を一周していない.花芽はしっかり距の部分が分かるようになった.3号はゆっくり成長中.

写真:1号と花芽,2号と花芽
   

写真:3号


11/11 現在の様子.1号・2号とも花芽はさらに距の部分が長く成長し,花芽全体が赤っぽく色づいてきた.3号は少し背丈が伸びた.

写真:1号と花芽,3号
  

写真:2号と花芽
 

11/14〜15 11/14に1号は開花,2号は11/15に開花.花弁はもつれた糸がほどけるようにして開花していく.5枚の花弁のうち,上2枚は申し訳程度に付いている.上下とも花弁の切れ込みは深く,ぎざぎざ模様がおしゃれ.

写真:1号(11/14撮影)
 

写真:1号の花芽いろいろ:だんだん開花へと向かうところ(11/14撮影)
   

写真:1号(11/15撮影)
 

写真:1号:さまざまな角度から(11/15撮影)
  

3号はまだ草丈も低くチビ苗だが,頂点には花芽のかたまりみたいなものが見えている.

写真:2号(11/14,11/15撮影),3号
  

11/30 1号・2号は順調に咲き進んでいる.わりと茎が伸びるので,これらは輪っか支柱から三段支柱に仕立て直し.

支柱の仕立て直しを行う時に,茎をビローンと伸ばして記念撮影.バック用に使っている茶色の布が足りない.(^^;

写真:茎を伸ばした2号(11/27撮影)


茎の節々から花芽が出ているが,時々花芽の代わりに花径が伸びて先端にまた花芽がたくさん付く,というケースがある.これがあると一層花数が増えて賑やかになる.

写真:2号の花径いろいろ(11/27撮影)
  

3号は以前チビのままだが,花芽がふくらんできた.

写真:支柱を変えた1号と2号,チビなのに花芽を付けている3号
  

2号で初めの頃に咲いた花で種が出来ていた.受粉作業は行っていない.この種,ちゃんと熟すのだろうか?そして熟したとしたら発芽能力はあるのだろうか?

写真:2号の種


2010/12

12/05 せっかく三段支柱に仕立て直したのに,その後あまり茎が伸びなくなってしまい,再度輪っか支柱に仕立て直し.どうやら種づくりに精を出している模様.

写真:1号と種
 

写真:2号と種
  

12/11 現在の様子.1号の採種実施.1つの花で3つ種が出来ているが大きいのは1個だけで,後の2個は没になるだろう.3号は小さいままで咲いている.

写真:1号と採種した種
 

写真:2号,3号
 

12/25 現在の様子.寒さが厳しくなりargentinumたちは無加温ビニール温室内で過ごしている.1号の葉色が悪くなり,ちょっと怪しい雰囲気.過湿で根腐れしたか??2号もいまいち葉色が良く無い.寒さがこたえたのだろうか.3号は一番早い時期からビニール温室内に居る.そのためか葉色は3株の中で一番マトモ.それに少し茎が伸びてきたようだ.と言うことでこの品種,あまり耐寒性は強く無さそう.

写真:1,2,3号(12/23撮影)
  

2011/01

01/26 1月は厳しい寒さが続き,argentinumには受難の季節となった.途中で2号の調子がかなり悪くなったので室内に取り込んだところ,なんとか持ち直して花が1つ2つと咲き始めた.一方,1号と3号は南ベランダの無加温ビニール温室内で過ごしている.1号はかなり厳しい状態(室内に取り込んだ時点の2号と似た状況)だが,3号は元気で花を咲かせている.

寒さに当たるとargentinumの葉は黄色っぽくなり枯れていく.室内栽培に切り替えた2号は緑色の葉が出てきて復活した.これは耐寒性が弱い部類に入るだろう.

写真:無加温ビニール温室内で過ごす1号と3号
 

写真:室内栽培の2号とその花
 

2011/02

02/04 2月に入り急激に暖かくなりここ数日の最高気温は10度以上となっている.今まで室内で過ごしていた2号は葉色も回復したので,いったん無加温ビニール温室内置きとなった.1号はいまいち調子が良くない.枯れる一歩手前のような感じ.気温上昇で復活してくれたら良いのだが.3号は順次花を咲かせている.

写真:2号と花のアップ
 

写真:1号,3号(2/3撮影)
  

02/24 無加温ビニール温室内で過ごすargentinumたち.2月初旬は春の陽気,その後冬に逆戻りし,今また春の陽気が数日続いている.最高気温は17度もあり,南ベランダの温度計は26度をさしている日があった.

1号は枯れた部分をカットし,すっきりした姿になった.2号はまだ半枯れの状態.3号はいったん花は全部咲き終わり,あらたに脇芽が出てきて花芽が付いている.

写真:1,2,3号とその部分アップ
   

2011/03
03/10  現在のargentinumたちの様子.ここ数日は冬の寒さ.argentinumたちは無加温ビニール温室在住.2号はやたら茎が長いが緑の部分が少ないので思いきってカット.1号共々黒ポリポットに移植.復活してくれることを期待.3号はポツポツと咲いている.

写真:3号
 

写真:1号,2号