蓼科高原だより:その75(2010/04/28〜10/05/16)

まだ寒い蓼科(04/28)
今月二度目の蓼科入りして玄関前の温度計をチェック.まだ最低気温はマイナス3度.ずいぶん冷えているようだ.最高気温は20度ほど.
Echium 'Blue Steeple'の葉が霜にやられて茶色くなっていた.可哀想.前回とんでもない寒さと積雪で,恐れをなしてナスタ達は大阪に連れ帰って正解だった.今回は超八重ナスタも併せて,再び連れてきたナスタ達.5月のGWが終わる頃には気温も高くなるだろうから,その頃定植の予定.

写真:霜にやられたエキウムと持ってきたナスタ苗
 

前回帰った時から10日足らず,低温傾向が続いたようで庭の植物たちに大きな変化は見られない.そんな中,ようやくミツバツツジが1,2輪開花しかけていた.

写真:ミツバツツジ


トロパたちの様子(04/29)
地植えのポリフィラムたちはちゃんと生きていた.ただ,広い場所を取って定植した場所が日当たり悪くジメジメしているのを確認.これではイモが腐ってしまうかもしれないと不安になったので,急遽昨年からのポリフィラムが植わっている場所を少し拡張し,そちらへ引越してもらった.

写真:前回地植えにしたばかりのポリフィラムたちも無事


sessilifoliumはまだ咲く気配無し.

写真:sessilifolium


置いていたspeciosumも無事だが,置き場がやや暗いのが気になる.これももっと明るい所へ移動すべきかどうか悩むところ.

写真:speciosum1号と2号
 

ちなみにトロパではないが,ミツバツツジがほんの1日で咲き進んでビックリ.

写真:ミツバツツジ


近所のサクラ満開(04/30)
車で行ったら5分ほどの所にある近所のサクラ・スポットへ,てくてく歩いて行ってみた.サクラは満開.青空を背景に美しい姿を見せてくれている.ちょうど向かいにアイスクリーム屋さんがあり,喉を潤したかったが残念ながらまだ開店前.風が強くて肌寒かった事もあり,まぁいいかと思って写真だけ撮って引き返したのだった.

写真:満開のサクラ
 

  

写真:向こうに見える建物はアイスクリーム屋さん.シバザクラがきれい.
 
聖光寺は全然まだ・神田の大糸桜は葉桜に(05/01)
我が家より少し標高の高い蓼科湖近くに,サクラで有名な観光寺がある.咲いているかな?と見に行ったら…まだ全然.GW中は「さくら祭」が開催されるのだがこれでは盛り上がらないなぁ〜.まぁ,花が終わってしまって葉桜状態よりはまだこれから咲くんだ,という期待感のある方が良いだろうけど.(^^;

サクラと言えば毎年見ているのが「神田の大糸桜」.今年は気温が低くてどこのサクラも遅いのでまだ咲いているかな?と期待して行った.ところが花は終わり,もうすっかり葉桜になっていた.ギョッとしたのはブルーのネット.これはちょうど北側,八ヶ岳おろしをまともに受けるところに張られた防風ネットだった.「樹勢回復のため防風ネットを設置しています.皆様のご理解とご協力をお願いします」の看板が立てられていた.

写真:神田の大糸桜:北側から見たところ
 

写真:南側から見たところ
  

大阪から連れてきたトロパたちの様子(05/01)
大阪から連れてきたトロパたちはこのところ毎晩夜は玄関先で過ごし,朝になると戸外で日光浴を繰り返している.smithii3号は鉢に定植しないといけないほどモジャモジャになってきた.

写真:smithii3,4,7号
  

写真:tuberosum1号,トロパ勢揃い
 

原村自然文化園(05/02)
GWはずっと晴れ続き.今朝は原村文化園へ散歩に出かけた.ここは標高1300mほどで気温も低いと見えて,まだミズバショウがきれいに咲いていた.

写真:ミズバショウ
  

何より嬉しかったのはフデリンドウが見られたこと.今年は春の訪れが遅いので出会えないかと心配していた.かろうじて数輪咲いていたのを発見,ホッとしたのだった.

写真:フデリンドウ
 

八ヶ岳薬用植物園(05/03)
この日もまた晴れ.やけに晴れ続きでついに諏訪地方も乾燥注意報が続いている.朝から八ヶ岳薬用植物園へ行ってみた.

さすが春.様々な花が開花している.クロモジとミツマタが開花中.

写真:クロモジの花


写真:ミツマタの花
 

近所でもウグイスカグラが咲いているが,ここにはクロミノウグイスカグラもあってちょうど咲いていた.

写真:クロミノウグイスカグラ,ウグイスカグラ
 

アーモンドが満開.ソメイヨシノより中心部が濃い色でしっかりしたピンクに見える.

写真:アーモンドの花
 

アメリカザイフリボクが満開で見事.

写真:アメリカザイフリボク
 

カリンには花芽が付いていた.色づいていて数日後には開花しそうな感じ.

写真:カリンと花芽
 

ボケの花もクサボケの花も咲いている.ナツグミは満開に近く,セイヨウミザクラは咲き始めたところ.

写真:ボケ,クサボケ
 

写真:ナツグミ,セイヨウミザクラ
 

湿地コーナーではイカリソウが開花中.ハシリドコロの花は初めて見た.なかなかシックな色.これは芽吹きの頃に山菜と間違いやすく,食べると食中毒を起こすので有名な植物.

写真:イカリソウ
 

写真:ハシリドコロ
  

園内には正規に植えられたもの以外にもいろんな植物が居て楽しい.コリダリス仲間のムラサキケマンやフデリンドウの群生が見事だった.

写真:ムラサキケマン
 

写真:フデリンドウ
 

写真:青い点々はみんなフデリンドウ


また,温室内では月桃とカルダモンが植えられていた.レモングラスも茂っており,しっかり保温されていた模様.置いてある温度計を見ると最低6度,最高27度を指していた.

写真:月桃,カルダモン
 

花パーク・フィオーレ小淵沢(05/03)
八ヶ岳薬用植物園を出たあと,フィオーレ小淵沢へ寄ってみた.広大な面積にクリスマスローズが植えられていてビックリ.そのほとんどがもう花は終わっていた.もっと早く知っていたら前回行ってたのになぁ,残念.ここでは春の定番・ユキヤナギやムスカリ,チューリップたちがきれいに咲いていた.

写真:ムスカリ,ユキヤナギ,チューリップ
  

近所の植物たち(05/04)
ずっと晴れ続きでこの日は最高位気温がなんと!28度を記録.まるで真夏の気温.(@_@) いきなり夏?春はどこへ行った!?
今まで庭にほとんど水やりしたことが無かったが,さすがにくたびれている植物が出てきて慌てて水やり実施.不在だとそのまま枯れてしまうのだろう.こちらには給水装置はセットしていないから….

散歩道で見つけた植物たち.近所では見ないなぁと思っていたフデリンドウを2箇所で発見.

写真:フデリンドウ
 

ムラサキケマンも見られたし,スミレは群生して咲いている.

写真:ムラサキケマン,スミレ
 

フクジュソウやミズバショウ,カタクリ,は終盤戦,キクザキイチゲは終わりかけ,カキドオシはこれから.
尖石考古館裏の竪穴式住居付近はタンポポ草原になっている.

写真:フクジュソウ,ミズバショウ,カキドオシ
  

写真:キクザキイチゲ


写真:カキドオシ,タンポポ草原
 

一番嬉しかったのはネコノメソウとの初めての出会い.きっと今まで気づかなかったのだろう.

写真:ネコノメソウ


近所の野鳥や動物たち(〜05/04)
樹木の葉が茂る前,野鳥たちの姿が良く見える.今回滞在時にいろいろ野鳥を見たが,まともに撮れたのは数少ない.散歩途中にリスに出会った.

写真:ホオジロ,キセキレイ
 

写真:リス


H&L農場オープンデー(05/09)
5/8〜9(9:00〜16:00)に富士見町にあるH&L八ヶ岳農場でオープンデーが開催されるとのことで見学に行ってみた.各ポイントに案内板はあったが,広大なハウスはまわりの田んぼの中で目立ち,遠目にも目的地がそこ!と分かり迷う余地は無し.(^o^)お客様用駐車場には朝早くから数台の車が停まっており,既に数組の見学者が居た模様.ハウス前では苗の販売も行われており,ケース買いしている人も見られた.

写真:農場
 

ハウス入り口には種まき・定植・挿し木のモデルが展示されていたが,詳しい説明は無し.これではサッと見て素通りする人がほとんど…と思っていたらここはどうやら体験コーナーだったようだ.

写真:種まき・挿し木コーナー,挿し木された苗
  

さすがに広いハウス内はズラリと並んだ苗が見事.その量は半端ではない.花卉,野菜苗,ハーブ苗など様々な苗が育苗されている.後で分かったのだがここは愛知県春日井市に本拠地があり,春日井市と八ヶ岳に2つ農場を持ち,取引先にタキイの名があった.各方面へ苗を出荷しているのだろう.ハウス内を見学中「山上げ」と書かれた巨大ワゴンがあり中にたくさん苗があった.これは夏越しのために山上げされたものか?そういえば南大阪植物物流センターと車体に書かれたトラックが到着,苗を下ろしていた.

写真:ハウス内:開花中の花もたくさんある
 

  

広大なハウス内は送風装置,暖房装置,それに三重のカーテンになった保温シートと設備も大がかり.さぞ暖房費がかかることだろう…と思って聞いてみたらA重油を使っているとのこと.これは農業用で無税らしい.

写真:ハウス内設備いろいろ
  

ラベルの量も半端じゃない.(^o^)

写真:ハウス内設備,ラベル
 

野菜・果物苗のワゴンでは,パレットに貼られた紙を見て驚いた.使用した農薬として,薬剤名と「葉面散布○回」「土壌混和○回」という回数がズラリ5,6行書かれていた.こんなチビ苗のうちにこれだけ農薬が必要なのか.(@_@)

写真:スイカ苗とキュウリ苗
 

ぐるぐるハウス内を巡っていたら一角で青ッ花発見.この青さの目立つこと!草丈の異なる数株のデルフィニウム.ポットの株もとを見るとそれぞれ「オス」「メス」と書かれている.背の高い方がオス,低い方がメスだった.交配して新品種開発しているんだろうか.

写真:デルフィニウム(全体像,オス,メス)
  

日頃見られない農場内を見られてとても面白い経験が出来た.今回は勝手にハウス内を見て回るだけだったが,これって解説付きのツアーがあったらもっと面白かったかも…と思ったのだった.

トロパたちの様子(05/13)
大阪から連れてきたsmithiiたちだが,4号は花友さんに進呈したので3,5,7号が残っていた.先に3号と5号はスリットポットに定植していたのだが,本日ようやく7号もスリットポットに定植完了.同じくスリットポット植えにしたtuberosum共々,地面を少し掘って鉢を埋め込み,周囲を落ち葉でかこっておいた.鉢の表土にも落ち葉を置いて乾燥防止と霜よけとした.

写真:smithii3,5,7号,tuberosum1号
   

speciosumらも地植えにした.今までとは異なる場所に地植えにしたが,今度はどんな成長ぶりになるだろうか.1号の方は枯れ枝支柱に這わせているが,2号には何もしていない.

写真:speciosum1,2号
 

セシリフォリウムは先日支柱を縦型のものに作り直した.現在花芽が付いており,少し成長した花芽は距が分かるようになってきた.今年は咲かないままのつもりかと思ったらそうでもないらしい.

写真:セシリフォリウム1号と花芽
  

ポリフィラムは引っ越した先でも新芽を地上部に出し始めている.新天地でどれほど成長してくれるだろうか.

写真:ポリフィラム2,3,4,5号
   

写真:左:ポリフィラム9号,中央・右:前回地植えにしたポリフィラムたち
  

クロツグミ(05/14)
今日の散歩はちょっと遠出で蓼科ハーバルノートまで.森の散策路を通って少しショートカット(になっているのか?)鳥たちのさえずりが心地良い.気温は低めの13度ほど.ここ数日,朝は0度前後・日中は13度前後の気温が続いていて,連日霜注意報が発令されっぱなし.先日は夏日があったし,気温の乱高下が激しすぎる.

ハーバルノートの庭ではカウスリップや各種スイセンが満開.看板ネコのスギナ君は庭でたたずんでいた.もう何年も前からここに居るのを知っているので,かなりのご高齢だと思う.前は「触って〜」と寄ってきたりしていたが,今日はそんな気分じゃなかったようで,少しだけなでられて別の場所へ行ってしまった.

写真:ハーバルノートの庭
  

 

帰り,ふと木々の間を飛ぶ鳥が目に留まった.見ると枝でジッとしている.これはチャンス!とシャッターを切る.黒っぽいからだは見えていたが,遠目に何の鳥かは分からなかった.鳴き声からはツグミっぽいなぁと思っていたが,帰宅して画像を調べて見たらクロツグミだった.お腹の点々がポイント.

写真:クロツグミ
  

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