蓼科高原だより:その91(2012/04/26〜05/12)

ミツバツツジ開花:春のスピード(04/26〜28)
前回滞在を終えて大阪に戻り,怒濤の4日間を過ごしてまた4/26に蓼科に戻ってきた.
留守中の最低気温は2度,最高気温は22度.まだまだ最低気温はヒトケタで低い.

ほんのわずかな間でも庭の様子がずいぶん違う.前回気配の無かったミツバツツジがピンクの花弁を見せて開花寸前…と思っていたら27日に開花が始まり28日にはずいぶん咲き進んだ.それもそのはず,27・28両日は気温が24度くらいまで急上昇,6月並の気温となったのだ.28日,画像は朝のものだが夕方にはさらに咲き進んでいた.

こうなると近所の桜も一気に開花が始まる.こちらの春の歩みは猛スピードでいつも驚かされる..

写真:ミツバツツジ(4/26,27,28(2枚)撮影)
   
近所の花(04/27)
昨日の雨が上がり霧の朝となった.近所の散歩に出てみると,尖石考古館ではミズバショウが巨大になって咲いていた.花数も増えている.ザゼンソウにも葉が出ており,カタクリも咲いて,ここも景色が1週間ほど前とは違っている.ホントに春の歩みは速い.ウグイスカグラの赤い花も見られたし,フキノトウの群落が近所にあってビックリした.

写真:ミズバショウ,ザゼンソウ
   

写真:ミズバショウとザゼンソウのコラボ,カタクリ,フキノトウ,
   

写真:ウグイスカグラ,フキノトウの団体
 

fintelmannii支柱立て・夏越し用に設置(04/27)
大阪から連れてきたfintelmannii1101〜1105号,それに発芽してしばらく経つチビ苗.チビ苗はともかく,5号スリット鉢植えになっていた株を夏越し対策用に地面に鉢底を埋めて設置.その前に葉色が黄色っぽくなっていた1102号だけは一回り大きな鉢に植え替えておいた.これで体力回復してくれたら良いのだが.

fintelmannii1103〜1105号は昨年smithiiを栽培していたオベリスクを利用し鉢底を地面に埋めた.開花中の1101,1102号には次々とクマバチが訪れている.ミツバツツジが咲き始めると彼らは毎年やってくる.ついでにfintelmanniiのポリネーターになってくれてありがたい.

写真:fintelmannii1103〜1105号


写真:fintelmannii1101,1102号,ポリネーター登場
  

神田の大糸桜〜八ヶ岳薬用植物園(04/28)
快晴のGW突入となりどこも人出で賑わいそうな予感.こんな時のとっておきは八ヶ岳薬用植物園.小淵沢のパン屋さんでランチ用のパンを仕入れ,いざ出陣.前回はたまたま日曜日で閉園だったので今年初めての薬用植物園となった.

小淵沢周辺は桜がちょうど満開でお花見ドライブとなり,ふと神田(しんでん)の大糸桜がどうなっているのか気になり寄ってみることに.

いつもなら臨時駐車場が設けられているのに今年は何も無し.もうブームは去った?それとも八ヶ岳おろしの風除けブルーネットが興ざめなため,そんなに観光客が訪れなくなったのかな,なんて思いながら見物.当の桜は痛々しい姿ながら,少し葉が出始めていたが小花がぎっしり咲いて貫禄充分だった.

写真:神田の大糸桜
  

 

小淵沢周辺は桜が満開でお花見ドライブ状態.八ヶ岳薬用植物園でも桜が満開.ここで驚いたのはカタクリの群落があったこと.今まで気づかなかったということは,それだけ季節がズレている(春が遅い)のかと思った.いつもたくさん見られるフデリンドウは少し見られただけだった.アーモンドのピンクもキレイで,ミツマタ,ウグイスカグラ,クロミノウグイスカグラなどが咲いており,アケビはたくさんの花芽を付けていた.

写真:植物園内の桜
 

写真:ウグイスカグラ,クロミノウグイスカグラ,フデリンドウ,アーモンド
   

写真:ミツマタ2枚,アケビの花芽
  

湿地の方ではイカリソウも咲いており,葉色(緑っぽいものと茶色がかったもの)と花色(ピンクと淡いピンク)が異なる株があった.

写真:カタクリ群落,イカリソウ2枚
  

フィオーレ小淵沢(05/01)
曇り空のもと,クリスマスローズがどうなったか気になっている花パーク・フィオーレ小淵沢へ向かった.前回滞在時にはまだオープンしておらず4/21にオープン.ここは本来火曜日定休だが5/1はGW期間中のためか営業になっていた.ちょうど桜が満開でキレイ.晴れていたらさぞ美しかったことだろう.ここにはいろんな種類の桜があって,中には神田の大糸桜(4/28の記事参照)で挿し木した株もあるそうな.そう言われたら似ている花があった.

写真:いろいろな桜が満開(左端が大糸桜の挿し木?)
  

ヘレボたちはあちこちに植えられ,花の終わったものもあればちょうど良い感じで咲いているものもあった.

写真:ヘレボたち
  

  

 

園内はチューリップ,ムスカリ,スイセン…と春の光景.いつも絨毯のように咲くシバザクラはまだ咲き揃っておらず,点々と白花が咲いているだけだった.

写真:チューリップ
 

写真:ムスカリ,スイセン
  

写真:シバザクラ(白い点々)


日野春ハーブガーデン訪問と庭の様子(05/05)
晴れて暑くなりそうな中,日野春ハーブガーデンへ.予想通りハウス内は頭がクラクラするほど暑く感じた.元気なハーブたちの香りが立ち,カタログ順に並べられた苗をあれこれ物色.圃場長さんに話を聞くと今年の冬は寒さが厳しく,いつもなら冬越し出来るローズマリーの一部が枯れてしまったとか.どこも寒い冬だったようだ.

写真:ハウス内の大株チェリーセージと元気な苗たち
 

日中は気温が20度以上に上がる日があり,庭もすっかり春仕様になってきた.ヤマブキが咲き,ミツバツツジは満開.

写真:ヤマブキとミツバツツジ


セシリフォリウム開花と花芽の様子(05/04〜05/08)
大阪から連れてきたセシリフォリウムたち.5月になって動きが出て来た.1018号が一番乗りで5/5に開花.1007号も花弁が見えて来て開花が近い.

写真:1018号(5/4,5/5撮影)
 

写真:1007号(5/8撮影)
 

近所の花(05/09〜10)
5月もそろそろ半ばと言うのに寒気の流れ込む日が多く不安定な空が続いている.連日雷雨があり朝晩はまだまだ暖房が必要.
そんな中,竜神池のほとりの桜がようやく満開となった.詳しい品種は分からないが葉も出ているからヤマザクラ系だろう.

写真:竜神池のサクラ


  

尖石遺跡の原っぱではタンポポがたくさん咲いている.ちょうど通りがかりに出会った方からタンポポの見分け方を教えてもらった.総苞(そうほう)の片が反り返っているもの(画像の赤丸部分)がセイヨウタンポポ,反り返っていないものがシナノタンポポ.タンポポも品種が多く,シナノタンポポはエゾタンポポの亜種らしい.

写真:原っぱのタンポポ,セイヨウタンポポ,シナノタンポポ
  

尖石遺跡周辺ではヤブレガサが拡がり,ラショウモンカズラ,イカリソウが咲いている.カタクリは花が終わった.カキドオシもたくさん見られる.別の場所でキランソウ,フデリンドウが咲いていた.

写真:ヤブレガサ,ラショウモンカズラ,イカリソウ
  

写真:カキドオシ,キランソウ,フデリンドウ
  

スミレ仲間も多く,いろいろと咲いている.白地に紫の斑点のものはV.sororia 'Freckles'という園芸種らしい.斑入り葉のものは斑入りゲンジスミレか.

写真:スミレ仲間いろいろ
  

  

また,野鳥のさえずりも賑やかな季節で,たまたま木をつついている音でアカゲラ発見,うまく撮ることが出来た.

写真:アカゲラ


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