蓼科高原だより:その92(2012/05/26〜06/17)

庭の花たち(05/26〜30)
前回温度計をリセットし忘れて留守中の最低・最高気温は不明.ここ数日は最低9度,最高20度前後の日々が続いている.それにしても毎日雷ばかり鳴るのには困る.山の雷はキツイ.数年前近所に落ちた時にはルーター関連が見事にぶっ飛んでしまった.以来,雷が近づいて来るとPC電源はもちろん,通信関連機器もすべてオフにしてコンセントから抜いている.

ほんの2週間ほど不在の間に庭は劇的な変化を遂げていた.地面が見えなくなるほど緑が増えた箇所もあってビックリ.一番ビックリしたのはルバーブの花.スックと花茎が伸びて開花中.

写真:ルバーブ
  

ゲラニウム類も次々と開花中.頂いたばかりのゲラニウム・ファエウム(黒花フウロ)も咲いていた.逆光を浴びるとエンジ色っぽい.色違いの仲間も開花.

写真:ゲラニウム・ファエウム仲間
 

日野春ハーブガーデンで購入したゲラたちも開花中.メイフラワーは毎年咲いてくれている.そういえば毎年同じように咲いてくれていたサイラックはどこへ行ったんだろう?(^^; 画像真ん中の濃いピンク花は名札がどこかへ行ってしまい不明.で,調べてみるとゲラニウム・マクロリズム(Geranium macrorrhizum)のようだが,はて?苗を買った覚えが無い….

写真:ゲラ仲間(左から シルバークローク,マクロリズム?,メイフラワー)
  

鮮やかな色で驚かせてくれたのはデロスペルマ.数年前に頂いた苗で昨年から地植えにしている.日が照っていると花は開くが日照不足で閉じてしまう.省エネ型の花.

写真:デロスペルマ(Delosperma congestum)の開閉具合
 

同じく鮮やかな色で主張していたのはレウィシア.何度か移植を経て今の地に落ち着いた.

写真:レウィシア(Lewisia cotyledon 'Bridal Bouquet')
 

一面に咲いて見事だったのは斑入り葉のフロックス.

写真:フロックス(Phlox divaricata‘Montrose Tricolor’


プリムラ類もまだ咲いている.頂き物の八重カウスリップも開花.

写真:プリムラ2種,八重カウスリップ
  

4月にミヨシペレニアルガーデンで購入したクリンソウたちも開花中.

写真:黄色クリンソウと花のアップ,オレンジクリンソウと花のアップ
   
フィオーレ小淵沢の花たち(05/27)
花パークではどんな花が咲いているか,遠出の散歩がてら覗いてみることに.何と言っても見事だったのがフジ.いくつか藤棚があるのだが,紫,白と各色満開.

写真:藤
 

 

 

タイツリソウ,オダマキ,カキツバタ?も咲いていた.カキツバタは遠目だったのでアヤメか花菖蒲か,,,不明.湿地ではなかったのでアヤメだったかもしれない.ムラサキツユクサも咲いていたが,何故かピンク系のもありビックリ.変異なのか,こういう品種なのかは不明.

写真:タイツリソウ,
  

写真:ムラサキツユクサ
 

近所の花たち(05/27〜06/02)
散歩途中で出会った花たち.感激したのはクリンソウ.見事に咲いていた.

写真:クリンソウ
  

驚いたのはフデリンドウ.6月になってもまだ咲いているの?とビックリ.下の画像・右端は別の日に撮ったもので,開いているものとすぼんでいるものがあり,すぼんだ形が筆に似ているから「フデリンドウ」というのに納得.もっとも全ての花がすぼんでいたら見つけ出すのが大変でなかなか見つからない.

写真:フデリンドウ
  

果樹園のブルーベリーが咲いて木によっては満開のものもある.早咲き・遅咲きと数品種あるようだ.テンナンショウは毎度おなじみの植物だが,今回初めて「チゴユリ」を見つけた.

写真:ブルーベリー,テンナンショウ,チゴユリ
  

帰化植物のヒレハリソウも咲き始め,自生のイカリソウも開花.

写真:ヒレハリソウ,花のアップ,イカリソウ
  

日陰で花色の薄いムラサキケマンを発見.サクラソウはクリンソウを見た近所の湿地で咲いていた.

写真:ムラサキケマン,サクラソウ
 
セシリフォリウム(06/02)
庭にポットのまま置いているセシリフォリウムたちは次々と開花中.ただ,1号だけはまだ咲いていない.花芽はあるのだがいつ咲くのだろう?1007,1018号の花は白っぽいのだが1021号の花はややピンクがかっている.

写真:セシリフォリウム1,1007,1018号
  

写真:セシリフォリウム1021号と花のアップ,2012-01号
  
庭の様子(06/12〜13)
1週間の東京滞在を終えて蓼科に戻ったらあらたに咲き始めている花たちが出迎えてくれた.何と言ってもセシリフォリウム1号が無事開花していたのが嬉しかった.昨年は花が見られなかったため心配だったがこれで復活&一安心.まだまだ花芽はあるけれど,ちょうど梅雨時期で過湿になり途中でダメになるかもしれない.

写真:やっと開花のセシリフォリウム1号
 

驚いたことにまだ咲いているヘレボが居る.それはリビダス.他のヘレボは次々と採種しているというのに.フウロソウ仲間では,メイフラワーがさらに咲き進み,大輪濃ピンク花のサイラックがあらたに開花.

写真:リビダス,ゲラニウム・メイフラワー,ゲラニウム・サイラック
  

シレネもどんどん咲き進み,マンテマ,ムラサキツユクサ,マイヅルソウが開花.マイヅルソウは自生のもので毎年ノーメンテナンスで勝手に咲いてくれる.
マンテマは今年初開花.草姿は暴れてまとめるのが大変,花は小花だが独特の雰囲気を持っている.ムラサキツユクサは昨年に続いての開花.

写真:シレネ,マンテマ,ムラサキツユクサ,マイヅルソウ
   

自生のオダマキも開花スタート.カンパニュラ・サムベルとワイルドストロベリーが白い花を咲かせている.ワイルドストロベリーには実も付き始めた.

写真:オダマキ,カンパニュラ・サムベル,ワイルドストロベリー
  

シラーとシンフィアンドラ・ワンネリ(ブーママさんから頂いた苗)は今年初開花.どちらも紫系の花.

写真:シラー,シンフィアンドラ・ワンネリ
 

シンフィアンドラ・ワンネリはホタルブクロみたいな感じでカンパニュラ仲間かと思いきや,そうでなくキキョウの仲間.花の中がどうなっているのか見てみることにした.カンパニュラの方は子房の近くに雄しべが見えるがシンフィアンドラは雄しべが無い.雌しべと融合しているとのことで,シンプルな形.こんなので種が出来るの?と疑問に思ったが,ブーママさんによるとたくさん出来るらしい.植物って面白い.

写真:カンパニュラ・サムベルと断面
 

写真:シンフィアンドラ・ワンネリと断面
 

ハイジの村(06/14)
6月と言えばこちらではバラの季節.という訳でバラの名所・ハイジの村へ行ってみた.ちょうど見頃で数年来ここを訪れたうちで一番きれいな状態,ベスト・タイミング.回廊内はバラの香りに包まれて幸福感いっぱいだった.

写真:バラの回廊
 

 

 

写真:バラの回廊以外のバラたち
  

  


番外編(東京滞在):明治神宮花菖蒲苑(06/06)・京成バラ園(06/07)・新宿御苑・旧古河庭園(06/08))
6/4〜11まで1週間東京滞在となり,この機会を利用してあちこち「花」をキーワードに回ってみた.

<明治神宮花菖蒲苑(06/06)>
明治神宮の花菖蒲苑では「まだ花菖蒲はポツポツ咲いている程度です」と入苑料を払う受付で言われたが,とりあえず行ってみることに.

ちょうど帰ってくる方がデジカメの画像を見せながら「こんな花が咲いていたのですが何ですか?」と尋ねていた.受付の方が「この花ご覧になったんですね,(地図を指しながら)この辺りに咲いていたでしょう?これはチリアヤメです.今の時期しか咲かないのでご覧になられて良かったです.画像はとっておいて下さいね」と答えられると,質問した方はいたく感激されていた.大阪では一月前に散歩道で雑草化して咲いていたけど〜と思いながら会話を聞いていたのだった.

で,花菖蒲を見る前にとある一角で人だかり発見.何?と思うとタヌキ.3匹のタヌキが人々のカメラに向かってポーズをとっている…訳は無いのだが,どうも人慣れしているようで彼らには警戒心が見られない.カメラ目線でカメラに収まり,挙げ句の果てに1匹が近づいてリラックス・モードで寝そべった.きっとこうやって毎日カメラに撮られているんだろう.

写真:タヌキ
 

写真:チリアヤメ
 

写真:花菖蒲
  

 

<京成バラ園(06/07)>
飯田橋から快速に乗り,乗り換え無し・座ったままで約1時間足らずで千葉県の八千代緑が丘駅に到着.駅到着寸前,車内アナウンスで割引き入園券の事が案内され,改札口で無事にゲット.本来ならバラ・シーズンは1200円のところが800円で入園可能に.駅からバスで片道160円なので,バス代が助かった.
やはり有名どころという事で,バス停には既に10人以上の人が列を作っていた.さらに京成バラ園に到着してチケット売り場で長い列が出来ていたが,先に券はゲットしてあったのですんなり入る事が出来た.

バラ園を見て…バラ,バラ,バラのすさまじさにビックリ.しかもどのバラにも根元には品種名の書かれた札が設置されている.まさにバラの見本園といった感じ.ただ,暖地なため既に終わってしまって花の無いバラもあったのが残念.

それと周囲にはマンションが建ち並び,どうしても景観がイマイチになってしまう.通りすがった人々から「マンションが邪魔」の声が聞こえた.山梨県のハイジの村のように山の上ならいざ知らず,確かに背景は台無しだが街中では難しい注文だろう.

写真:バラ園
 

 

 

園内の一角に精油原料となるダマスク・ローズのコーナーがあった.さすが見本園.終わった花が多かったが,残っているバラの香りを嗅いで「あぁ,ローズ・オットーの香り!」と思ったのだった.ケンティフォリアもあったが,やはりダマスクの方が深い香りがする.

写真:ダマスク・ローズいろいろ(左から セルシアーナ,カザンリク,マリールイーズ)
  

また「2012年秋 発売予定」と書かれた札には「ラルサ・バビロン」の名が記されていた.

写真:ラルサ・バビロンと花のアップ
 

<新宿御苑・旧古河庭園(06/08)>
6/5にも訪れたのだがデジカメで写真が撮れなかったのでリベンジ訪問.6/8の方が天気が良くて人も少なく撮影日和だった.ここでも花の終わった株が多かったが,まだまだ見事なバラがあり楽しめた.

写真:新宿御苑のバラ
 

 

 

同日,足を伸ばして旧古河庭園へ.ここは洋風庭園と日本庭園がミックスされた不思議な庭園.斜面上段の敷地には洋館が建ち,その周囲が洋風庭園となっており,一段下の敷地が日本庭園となっている.おりしも洋風庭園にはバラが咲いていた.

写真:旧古河庭園(下段から上段の洋館・バラ園を見たところ,バラ園のバラ)
 

写真:バラ園のバラ
 

写真:日本庭園のアジサイ,庭園の池
 

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