蓼科高原だより:その37(2004/11/18〜04/11/29)

晩秋の蓼科
晩秋の蓼科にやってきました.例年この時期には,道路に落葉松のじゅうたんが敷き詰められます.今年は暖かいせいか,まだ完全に葉は落ちきっておらず,風に吹かれてハラハラと茶色い葉が舞っています.ブルーベリーの葉は紅葉してほとんど落ち,春に鮮やかなピンクの花を見せてくれるミツバツツジの葉も全て落ちました.冬枯れの季節が一歩一歩近づいて来ています.

温度計を見ると,留守中の最低気温はマイナス2度,最高気温は20度になっていました.ダリアは地上部がすっかり枯れ,早く球根を堀上げないといけない状態です.寒さに弱いコリウスは真っ黒になって枯れていました.地植えにしているナスタたちは「おひたし寸前」状態で,鉢に種をバラまきしておいた青花ナスタは数本勝手に発芽していました.プランター植えにしているT.speciosumは,まだ青々としています.

写真:寒さに強いT.speciosum
マイナス2度でも平気 T.speciosum

原村実践農場大学へ行ってみると,八ヶ岳がうっすら雪化粧していました.頂上付近に粉砂糖をふるったような感じです.今年の初冠雪はやや遅めだそうです.

写真:初冠雪の八ヶ岳;右は一部のアップ
初冠雪の八ヶ岳 初冠雪の八ヶ岳アップ

鉢花温室を覗くと,入り口にはパンジーのパレットが,奥にはシクラメンの色とりどりの鉢花がずらりと並んでいました.また,ナスタチウムが元気に咲いているのには驚きました.朝は氷点下にまで気温が下がるほど寒くなったのに…さすが温室です.さらに驚いたのは,超八重ナスタの大鉢が売られていた事です.黄色の花でダージリン・ダブルの系統でしょう.超八重ナスタもメジャーになったものです.

写真:元気に咲いているナスタたち
元気に咲いているナスタチウム 超八重ナスタ発見

足を伸ばして日野春ハーブガーデンまで行ってみました.武川農場の移転に伴い,ガーデンの向かいにはズラリと温室の棟が増設され,圧巻でした.ガーデンは冬枯れ一歩手前の景色でしたが,それでもまだ緑色はあちこちに残っており,ポツポツとゲラニウムなどの花が咲いていました.売り場になっている温室では,いつ行っても元気に咲いているヘリオトロープが良い香りを漂わせ,刈り込まれたレモンバーベナとレモンユーカリの2m程もある大株を記念撮影しました.彼らはもう10数年ここで生きている株のようです.レモンユーカリの大樹は大阪の公園で見た事がありますが,ここまで大きくなったレモンバーベナは珍しいです.

写真:ガーデンの様子,健気に咲いているゲラニウム,巨大なレモンバーベナ(左)&レモンユーカリ(右)
外のガーデンの様子 外で咲いていたゲラニウム 巨大レモンバーベナ&レモンユーカリ
ウバユリ
散歩をしていて面白いものを見つけました.それは「ウバユリのなれの果て」,つまり花の後の姿です.枯れ野の風景にスックと立っている妙な形が目立ちます.茶色くて,はじけたような跡があり,その継ぎ目のギザギザが異様な感じです.ふと見ると,まだ種が入っていました.取り出してみると種は紙のように薄っぺらくて,非常にたくさん入っており,どうやら風で散らばる仕組みになっているようです.背の低い株があり,そのはじけた跡を覗くと既に種は全て無くなっていました.

写真:ウバユリの立ち姿,はじけた跡,薄い種,種の無くなった株
ウバユリ ウバユリ;種が見えている ウバユリの種 種の無くなった株 

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