蓼科高原だより:その48(2006/07/07〜06/07/16)

ニッコウキスゲの霧ヶ峰
梅雨の晴れ間があったので霧ヶ峰高原へ行ってみました.残念ながらレンゲツツジはほとんど終わっていて,たまに名残の赤い花が咲いているといった状況でした.やはり見頃は6月下旬だったようです.

写真:レンゲツツジの名残花となれの果て(写真は全て07/08撮影)
  

昨年夏はニッコウキスゲが山一面を黄色に染めて見事でしたが,今はまだ梅雨も明けていないという事で,ちょうど開花が始まってポツポツと黄色が点在している状態でした.これからだんだん見頃になっていくでしょう.

写真:ニッコウキスゲ
  

散策路ではニシキウツギが開花していました.花の形は筒状で白とピンクの2色の花が混在しています.「ニシキウツギ」の「ニシキ」は「二色」の事だそうで,咲き始めは白なのにだんだんピンクに色が変わっていくようです.

写真:ニシキウツギ
  

また,ハクサンフウロとグンナイフウロもあちこちで咲いていました.グンナイフウロは大株で見事ですが,花はほとんど終わりかけでした.

写真:ハクサンフウロとグンナイフウロ
 

ねこじゃらしのようなイブキトラノオはあちこちに咲いていました(満開)が,ピンクの花がかわいいテガタチドリは数本しか咲いていませんでした.これは下から上へと順に花が咲き進むタイプですが,どの花もまだ咲ききっていないところを見るとこれからが見頃になってくるのでしょう.

写真:テガタチドリ
  

写真:イブキトラノオ
 
近所の植物たち
ここ数日は梅雨らしい空が続いています.おおむね曇り空で時折雨が降るというパターンです.気温は25度までいくかどうかといったところですが,蒸し暑くて困ります.雨の止み間に近所の散歩をしていると,植物の生い茂り方が著しく驚かされます.一雨ごとに草たちがグングン伸びているようです.

竜神池のほとりでは,ヤマホタルブクロがたくさん咲いていました.中に1つ白花のものがあり,目を引きました.この周辺ではほとんどが渋いピンク花なので,これは珍しいです.ついでに中を覗いてみました.ピンク花と同じ色の斑点が内部に見えています.

写真:ヤマホタルブクロ
 

写真:白花のヤマホタルブクロ
 

周囲の植物に負けじとヒルガオが一輪咲いていました.また所々でマツヨイグサが黄色の花を咲かせていました.

写真:ヒルガオ,マツヨイグサ
 

今年は栗の木にたくさん花が付いています.栗の木のそばを通るとすごいニオイ….(~_~;) 木の下の地面には,終わった穂状の花がたくさん落ちています.これだけ花を付けると,今年は実がたくさん収穫出来るかな?とチョット期待してしまいます.

写真:栗の花
  

また雑木林の下ではアジサイやオダマキが咲き,ウバユリも花芽を出していました.

写真:アジサイ,オダマキ,ウバユリの花芽
  

黄色のツリフネソウ,「キツリフネ」が咲いていました.周囲を見渡すと葉に赤黒い模様が入っています.これは斑入りなのかな.また,ウツボグサとアザミが開花しているのも見かけました.

写真:キツリフネ
  

写真:ウツボグサ,アザミ
 

庭の植物たち
我が家の庭では自生のクモキリソウが咲いています.一昨年あたりからちょっと気になる葉だったので,抜き去らずに放置していたものです.昨年も咲きましたが,今年は株が少し増えてちゃんと咲いてくれました.花色が白みがかった黄緑なので,葉や茎と同じ系統であまり目立ちません.地味な花ですが,一応ランの仲間です.

写真:クモキリソウと花のアップ
  

地植えナスタや鉢植えナスタが次々に花を付けています.ここでは日照不足なので,一度にたくさんの花が咲くということはなく,ポツリポツリと順番に開花している状態です.

写真:ナスタ
   

ショックなことに一番日陰に地植えしていたT.speciosum5号が消えてしまいました.(T_T) 土を掘ってみましたが,イモすら見当たりません.ん〜,梅雨の間に溶けてしまったか?北側に植えたspeciosum7号は機嫌良く育っています.南側で育っているspeciosum6号も結構茂っています.今年は実験のため,6号も北側の7号の横へ移植してみました.ビニールポットのまま土に埋め込んでいたのでそれを引き抜くと,鉢底から出た根がブチッと切れました.地植えにする際にはポットから抜いて埋めておきました.果たしてどんな成長を見せてくれるでしょうか.

写真:speciosum6号,7号と7号の先端部
  

八ヶ岳薬用植物園
朝から比較的良い天気だったので,八ヶ岳薬用植物園まで足を伸ばしてみました.ここは炎天下になるのでお昼頃はとても暑いのですが,さすがに午前中はまだマシです.そして暑い中でも風が通っていて,日陰を歩いていると気持ち良かったです.

ハーブ・コーナーでは色とりどりのホリホックが咲き,マレインがスックと立った巨大な姿を見せてくれました.

写真:ホリホックと巨大なマレイン(右端)
  

ダイヤーズ・カモミールの黄色い花やヒソップの青やピンクの花々には蝶が次々と訪れ,ラベンダーやボリジなどのおなじみのハーブも咲いていました.また,キキョウがちょうど見頃でした.

写真:ダイヤーズ・カモミール,キキョウ
 

写真:青とピンクのヒソップ


漢方コーナーでは黒い寒冷紗のトンネルが目を引きました.何が植えられているんだろう?と思って見るとセンブリでした.我が家の庭にも出てきた事のあるセンブリは,炎天下では耐えられないのでしょう.寒冷紗の中を覗くと,きゃしゃなセンブリが育っていました.セリ科のトウキが開花中で,その横では黄色のノコギリソウもたくさん咲いていました.

写真:寒冷紗をかけられたセンブリ,寒冷紗の中のセンブリ,トウキ,ノコギリソウ
   

また,オニユリもちょうど咲いており,数年前に我が家の庭にも招き入れたものの根付いてくれなかった斑入りドクダミがカラフルな葉を茂らせ白い花を咲かせていました.一方,エニシダのコーナーでは黒いマメが出来ていました.

写真:オニユリ,斑入りドクダミ,エニシダのマメ
  

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